自然からペルシャ絨毯への旅
手織りペルシャ絨毯の制作において、最も重要で価値のある素材の一つが
コルク(Kork)ウールです。
コルクとは、羊・ヤギ・ラクダ(特定の品種)の体の下部から採取される、柔らかく繊細なウールのことを指します。
この繊維は通常のウールよりも細く、光沢があり、耐久性にも優れており、絨毯に柔らかさと独特の艶を与えます。
1. コルクの採取と準備
まず、コルクは未染色の原毛の状態で採取されます。
その後、複数の工程を経て丁寧に洗浄され、天然の脂分(ラノリン)や汚れが取り除かれます。
この段階では、繊維はまだ白色・ベージュ・クリームなど自然の色を保っており、染色は行われていません。
2. 天然(植物)染色
洗浄後、原毛は植物染料による染色工程に入ります。
この伝統的な染色では、植物、樹皮、根、果実などから抽出した天然の染料が使用されます:
- クルミの殻:ブラウン
- サフランやスパーク:イエロー
- ルビア(アカネ):レッドまたは朱色
- インディゴ(藍):ブルー
- ザクロやスモークの皮:アースカラーやオリーブ色
繊維は植物素材と共に熱湯で煮込まれ、色がコルクの内部までしっかりと浸透します。
これらの天然色は光や洗浄にも強く、美しい発色を長く保ちます。
3. 最終工程
染め上げられたコルクは乾燥後に糸へと紡がれ、絨毯の織りに使用されます。
植物染料による色彩は、時間が経つにつれてさらに深みと美しさを増し、化学染料とは異なり、
目に優しく、温かみのある自然の風合いを感じさせます。
そのため、植物染料で織られたペルシャ絨毯は、常に自然さ・伝統・高品質の象徴とされています。